こんにちは。
アリヨンスのマリッジコーディネーター みか です
これは、交際成立後の、とあるカップルの初回デートでのお話です。
男性は初めから女性の元気のなさが気になっていたそうです。
「どうしたんだろう。なんかしょっぱなから元気がないし、そもそもまるでやる気が無い感じだな」
でも、女性のやる気のなさの理由はその後、すぐに分かりました。
彼女はお相手を一人に絞った真剣交際中のお相手にフラれたばかりだったのです。
「彼は私のことをとても気に入ってくれていたんです。
なのに、彼のご両親が私の離婚歴のことを気にして・・・
彼はお母さんの意見には逆らえない人。
それで結局。お断りを頂いてしまったんです」
彼には彼女の気持ちが良く分かりました。
何故なら彼自身も大失恋を味わったばかりだったからです。
彼女は
「本当は婚活を続けるような心境ではないけれど、年齢の事を考えるとそういう訳にもいかなくて・・・
仕事と、婚活で気を紛らわしているんです」
彼は彼女の失恋の過程を聞いて感じたそうです。
「きっとお断りの理由は親の反対だけではないだろう。
お相手の彼自身の気持ちもあったはず。
でも、それを彼女に言ったとこれで、信じないだろう・・・」
そんなわけで、差しさわりのない範囲で意見を述べ、慰めて帰ってきたそうです。
何故に彼が彼女にそのような感想を持ったか・・・それは少し前の自分と酷似していたからだそうです。
デートの振り返りの時に、彼は
「当時の僕は、みかさんにいくらアドバイスをされても認めることが難しかった。
自分のプライドがズタズタにされるような恐怖で、そんなはずはない、まだ彼女は僕を好きでいてくれている、と信じずにはいられませんでした。
だから、彼女がとても痛々しく感じられて、色々アドバイスをしてきましたが、あくまで差しさわりない範囲にしておきました。
彼女の気持ちが婚活に前向きになるのは今は難しそうですね」
しかし、その後すぐに彼女から交際終了の連絡が
不審に思った私がお相手のお仲人さんに理由を確認すると、
「上から目線で意見をされた」
のが理由とのこと。
私はそのメールを見て、とても悲しい気持ちになりました。
きっと彼女はこれから暫くは男性と恋愛をする事は難しいでしょう。
好意を持った相手の言葉が、悪意に感じられるうちは・・・
彼は決して上から目線で他人に意見をするような人物ではありません。
気が優しく、むしろ
「もっとしっかりしなさい」
と私が叱り飛ばすこともあったくらいの人物です。
人の気持ちは全部目で見るようにはお相手には伝わりません。
このような行き違いは職場や、友人間でも起こりうる事ですが、とかく恋愛となるとちょっとしたすれ違いが深い溝を作りがちです。
しかし、恋愛下手な人には私たちマリッジコーディネーターがついています。
何か誤解があれば、お相手に繋ぎ、誤解を解いて、レールを引き直します。
しかし、今回私はそれを敢えてしませんでした。
彼女が彼の理想のお相手とはなり難いことを知っていたからです。
皆さんはどう思われましたか。
今回は、少し深いお話でした。